治療抵抗性統合失調症の治療薬クロザリル使用開始


これまでお薬をきちんと飲んでいても十分には良くならなかった統合失調症の方に、世界で最も有効であると認められているクロザリル(一般名:クロザピン)が、2017年より虹と海のホスピタルでも使えるようになりました。

 

既存の薬物治療では症状しない「治療抵抗性統合失調症」の方は、すべての統合失調症の患者さんの薬3割にあたるとされています。クロザリルは、このような患者さんに対して世界で最も有効であると認められた薬であり、すでに世界の97か国(2008年時点)で使用されており、日本でも2009年より使えるようになりました。

 

非常に効果が高い薬ですが、血液の中の白血球が減ってしまう副作用などがあり、決められた基準を満たした病院および医師でないと使用ができないようになっています。

使用条件が厳しいため、未だ佐賀県内では3病院しか使用することが出来ません。

当院では、CPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)に登録し、まれにおこる副作用を早期発見するために丹念に検査を行い、また、万が一副作用が出現した場合でも、福岡大学病院血液内科との連携により、迅速な対応できる体制を整えています。

今後、必要な方に提供できる体制をさらに整え、治療抵抗性統合失調症の方への一助となるよう努めてまいります。

 

院長 進藤 太郎



情報更新日/2018年1月15日


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